0178. COVID-19後の世界を考えてみる

こういったことは、全くの素人の私ですが、今の状況を自分なりに分析し、理解深めて、少しでも、先のことに思いを巡らせておくために、この文章を書くことにしました。

中国で起こる三つのこと

食文化の統制

一つ目です。COVID-19感染拡大の大もとは中国の野生動物、また、それを食するため、売るための市場と言われています。単純な想定で、しかも、中国政府は、既に動き始めていますが、この根本の根絶を全力で行うと思われます。

このパンデミックで受けた中国の経済的な損害は、この国建国以来、最大、最悪のものだったと想像します。彼の国は、それを存続させ覇権を広げるために全力を挙げられるシステムを有しています。そのシステムとは、他のどんなことよりもそれを最優先で意思決定し、実行できる機関のことです。その力の前には、悠久の民族の習慣も、その終わりを迎えるでしょう。

この、中国で起こると想像することは、世界にも広がると考えます。特に、後に述べる、二つ目の国家による国民の健康状態の把握、三つ目の検疫の強化はそうなるでしょう。二つ目は、ロシアなど、国家による国民の統制が強力な国で、三つ目は、おそらく、世界の大半の国で起こることではないでしょうか。

健康状態の監視

中国という機関が、更に実行するであろうと私が想像するのは、全国民の健康状態の把握です。このグローバルな情報化社会でも、国民から情報を遮断しておける国です。先進的なテクノロジーと強力な統制でやってのけるだろうと思います。

個人の深層意識のデータ化

二つ目の国家による国民の健康状態の把握そのものは、一部の国に限定されるものだと思いますが、それを支えるテクノロジーはその他の国や、経済圏でも応用されるでしょう。ある登録、申告、デバイス、アプリからの情報で、ある人の行動、思考、感じ方のパターンが解析され、何かに利用されるのではないでしょうか。その中には、血圧、心拍数、発汗など、普段は強く意識しない深層の変化も捉え、本人が気づかないこともデータ化されてしまうこともあるでしょう。

検疫の強化

次に、彼の国が考えるであろうことは、他国からの感染症の流入の防止、検疫の強化です。入国時の検査や、出国前の検査、申告などクリアした外国人のみ受け入れるようになり、また、自国民の海外からの帰国も、それに近い扱いになるかもしれません。

それは国家間に止まらず

三つ目の検疫の強化は、国家間はもちろんですが、同じ、多くの国の国内の中でも意識されることがあるかもしれません。人の行き来は制限され、仮に、そこまで行かなくても敬遠されるでしょう。例えば、何かを売り込みたいとき、訪問するのではなく、リモートでつながれた環境の中で、VR、3Dプリンターなどの既存、更にこの先進化するテクノロジーを活用し、ビジネスを行うことになるでしょう。それでも会うことが必要になる場合は、その前に検温など健康状態をチェックし合う様なことが常識になるかも知れません。一方で、実際に体験することこそ重要な観光などはドメスティックに軸足を置かざるを得なくなるでしょう。

経済と生活の変化

長く続く低成長時代

COVID-19の感染拡大は我々に人の動きを強く制限させ、その結果、大きな経済の後退、緊縮を生みました。多くの企業が破綻し、大失業時代が来てしまうかどうかは、この状況がいつまで続くかによります。しかし、それに関わらず、今後の企業や人々のマインドとして根付くのは、蓄え備える、と言うことだと思います。COVID-19は、これを軽視して企業活動を行うことの怖さを経営者に痛感させたでしょうし、これを重要視せず投資先を決めることを投資家は行わないでしょう。これは、市民生活レベルでも全く同じで、できるだけ節約して蓄え備えるマインドは、底流に流れ続くでしょう。経済成長は長く低迷すると考えられます。

集中から分散の時代

COVID-19の感染拡大を防ぐために、どれだけ、人との接触を少なくできるか、という事態に陥りました。これにより、多くの企業でテレワークのインフラを整えざるを得なくなりました。結果として、働き改革とあいまって、一定レベルのテレワークは定着します。通勤という人の動きは減り、それによって生み出されていた消費、経済の流れも縮小します。都市への人の集中が緩和され、都市の価値が下がり、商業や文化などの活動、また、人の暮らしそのものも各地に分散するでしょう。都市で通勤時間を費やして働いていた人々に、地元での時間が生まれます。この人々は、その時間をどう使うでしょうか。おそらく、節約して蓄え備える大きな流れとあいまって、お金を使わない運動や寛ぎや癒しに向けられるのではないかと思います。また、仕事があるのであれば、副業を始める人も増えるでしょう。

距離感と愛着の時代

人と人とのつながり、関係性はどうなっていくでしょうか。極端に考えれば、家族や身近な人以外との接触は減らす方向に向かうでしょう。リモートでのコミュニケーションが主流に近い状況になると思います。先に述べたように、それでも、接触が必要になる場合は、感染症にかかっている可能性を検温などで確認、それが低いことが会う前提になるでしょう。これにより、人々は、家族などの身近な人への思い、愛着が強くなり、そういった仲間を大切にする人間関係を築こうとするのではないでしょうか

暫くは、注視し続けます

今後、このことについて、考えが変わったり、新しい展開を思いついたりしたときには、このブログを更新しようと思っています。

私が今まで直接体験した災害で、最も強烈なものは阪神・淡路大震災でした。恐ろしいまでに破壊され、煙を上げる神戸の街を目の当たりにしたときの驚愕を忘れることが出来ません。この度の災厄は、それとは違い、じわじわと油断している間に広がり、世界を席巻しました。凄まじい瞬間的な破壊はありませんが、世界中が同じ様に痛み、深く傷つくことになります。その傷は、元どおりに癒えることはなく、おそらく、人々にこれまでと違った思考や振る舞いを求め行わせる世界を出現させることになるでしょう。暫くは、それを注視したい思います。

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こんにちは。子供たちは成人し、定年まであと数年。仕事はきっちりしながらも坦々と、週末の妻との時間を楽しみに暮らしています。出会った野鳥や、おいしいもの、心地よい場所にまつわる話を綴っていきます。